独居親を遠方から見守る時には、親の経済状況を確認しておくことも必要です。たとえば、認知症になってしまうと、記憶が曖昧になったり、次第に金銭感覚がなくなりして、お金の管理ができなくなることが考えられるからです。また、紙幣や硬貨を見てもお金という概念がなくなると、買い物に出てもお釣りをもらわなくなったり、知らないうちに多額の借金をしてしまうという可能性もあるので、独居親がいる場合は、貯蓄額や毎月のお金の使い方などを定期的にチェックしておいたほうが安心です。
それから、認知症になった親の財産を保護するために成年後見人制度というものについても知っておくといいでしょう。成年後見人には、認知症となっても自ら判断能力がある場合は、本人が申し立てをして任意で後見人を選べるものと、本人の判断能力が低下している場合に、配偶者や親族、または検察官が選定できる法定後見人とがあります。成年後見人は、預貯金などの財産を管理することが出来るので、万が一の事態になっても、親の財産がどれくらいあるのかを把握することが可能になります。
お金に関する問題は非常にデリケートですが、介護サービスを利用するようになった場合にも大きく影響してくるので、離れて暮らしていて、高齢の親に頻繁に会いに行けないような場合は、もしもに備えて早めに対処しておいたほうがいいでしょう。今回は、お金に関する問題について言及しましたが、こちらのサイトには高齢の独居親を見守るために知っておきたい情報がほかにもたくさん公開されているので、ぜひ併せて読んでみてくださいね。